ふくよかで果実味たっぷりのクレマン。輸入されてからある程度の時間が経っていることもあり落ちついた素晴らしい味わいを演出してくれている。ジュラで作られるクレマンだがシャンパンに負けないほどの魅力がありこれから年末に書けて大活躍することは間違いない!
イタリアのリーズナブル系泡と言えばまず最初に思い浮かべるのはプロセッコ。トレヴィジオールのプロセッコは比較的発泡が弱く優しい味わいが魅力的でした。味わいはこのクラスだったら十分といった感じだったのですが、1年前に新しいエチケットになってから内容が俄然良くなってきました。味わいに切れがでて輪郭が明確になり、もうこれ以上のプロセッコはこの価格帯ではほとんどありません。気軽に楽しむクラスとしては最高の出来映え!
ジョゼ・ミッシェルのシャンパンはまず分かりやすい部分が魅力です。ヴィンテージものでもかなり素晴らしくポテンシャルの高さで勝負ではなくわかりやすさと旨みで勝負なのです。その部分でのレベルが非常に高いのです。芳醇で酸も質感が良くとにかく誰が飲んでも美味しいというのがトラディション。たっぷりとした果実味、それに見合う酸、魅力的な味わい。まさに欠点が無いのです。実はこんなシャンパン探してもそうはない。大手のシャンパンはそれぞれ見事な味わいの個性がありますが、状態が良くないことが多く意外と味わいが薄っぺらい。このシャンパンはバランスが完璧なのです。これ以上無いスタンダードシャンパンと言えるでしょう。
ランブルスコと言えば赤ワインの発泡酒です。甘ったるくてちょっと下品でというイメージの強かったランブルスコですが、ラシーヌが2015年初めて輸入したこのランブルスコはドライで旨みが乗っていて抜群の質感。私のランブルスコに対するイメージが大きく変わりました。これだったらいろいろなシーンで試してみたい。ちょっと今までの常識を覆すような料理との合わせ方も出来そうです!
何度飲んでもいつ飲んでも実に旨いワインです。魅力的な香り、溌剌とした酸がたっぷりとした果実味と合わさり見事な味わい。ソアーヴェという領域で見てもこれだけ見事な美味しさを発揮しているワインはないのではないでしょうか。それでいて価格が2000円を切っているのは信じられない。素晴らしい酸と果実味のバランスも理想的です。毎年安定した美味しさも魅力なのです。爽快感と爽やかさをともなう旨みが最高!
ムーラン・ド・ガサックが作るリーズナブル系のワイン。契約農家と共に力の入ったワインを造っていて最近では自然派の指向の元に葡萄の質の向上にも取り組んでいます。大きなビール工場のようなタンクで作っているのですが、これがまた見事なワイン。毎年安定しているだけではなく質感も作られた味わいではなく実に見事なのです。安っぽさなど微塵も飽く質の悪さなど全然感じない恐ろしいほど安くて美味しいワインなのです。
ドイツワインはつい最近までかなり低迷していました。状態の良いワインがほとんど輸入されていなかったという事情もありますが、それだけではなく比較的甘いワインが多かったためにドライ傾向の流れの中低迷せざる得ない部分があったのです。そして輪郭が明確では無いぼやけたワインも多く人気はなかり低迷していたのが現実です。ところがこのリンクリンの白はどうでしょう。溌剌とした酸にドイツならではの果実味、ドライで旨みたっぷりで誰が飲んでも驚く美味しさ!こんなワイン滅多にありません。その上価格も2000円を切っているわけですから信じられないほどの存在感です。
イタリア・アブルツォのワインは独特のミネラル感と爽やかさが同居している感じのワインなのですが、このチレッリはその理想的な姿。この地域のワインではエドアルド・ヴァレンティーニが有名なのですが、まるでヴァレンティーニのワインをリーズナブル系にするとこんな感じではと思わせるようなワインなのです。このワインはヴィンテージによってはリリース直後はちょっとだけ堅いことがありますが、少しだけ待てばかなり安定した美味しさを発揮します。こんなワインイタリア広といえどそうあるものではありません。
ロルチュはすでに20年以上前からラングドックでは突出したワインを造っていた老舗的造り手だが、ここ2〜3年ヴィンテージによって不安定だった部分も解消され、フランス全体を見回してもかなり高い水準の酒質になり見事な姿に驚きを隠せない。赤も素晴らしいが白としての水準も標高が高いこともありラングドックではあり得ないほどの卓越した姿だ。
実に爽やかでミュスカデらしい繊細さとそれでいて線の細い中に見事な味わいを備えています。このワインがコンディションが良くなければそこら辺にころがっているミュスカデと変わりなくなってしまうのでしょうが、状態の良さがこのミュスカデの魅力を最大限に発揮させてくれています。ロワールは元々ソーヴィニョンブランでさえドライで線の細い感じで通常のソーヴィニョンとは異なりますが、ムロン・ド・ブルゴーニュで造られているこのワインはそれに輪をかけたようなワイン。じっくりと落ちつかせて飲むとこんなチャーミングなワインがあったんだと驚きますよ!
ギリシャの白ワインは正直フランスの次に素晴らしいワインだと思います。当然極少ない造り手のものでないと駄目ですが。島国で風の強い国なので実はチリと同じようにフィロキセラの影響を受けていない樹が未だにありかなり樹齢が高いのです。アメリカの台樹を使っていない葡萄の樹はヨーロッパでもとても貴重。どこの国にもない独特の旨みがあり飲んでいると妙に納得してしまう旨みがあります。それでいて実は熟成するとかなり変化し深みが出てきます。これこそフェノールの旨み成分が高いのでしょうね。自然であるが故の旨さがこのワインには宿っています。
クロ・ド・ティエ・ブッフにしかない独特の香りと旨みがあり、リーズナブル系自然派のワインとしては圧倒的な知名度と存在感を示している造り手です。特にこの数年のレベルアップには目を見張るものがあり安定感も抜群。比較的ヴィンテージの影響を受けやすいのですが、その年ならではの美味しさを出してくれて不安定さが無いのです。2014年の様な難し年でさえ凄くバランスの良い風味で旨い!と納得できます。自然派のイメージが悪い方でも嫌な自然派の風味など微塵もありません。
サンセールには独特の風味があります。これはどの造り手にも共通する味わい。ジェラール・ブレはサンセールとしては実に厚みのあるワインです。でもロワールなのでシャルドネのようなこってりとした厚みではなく非常に引き締まったミネラル感のある厚み。ドライでありながらその中にある魅力的な風味と相まって実に存在感があり美味しいのです。このようワインを探しても意外と無いということは飲んでみれば分かります。
アリス・エ・オリヴィエ ド・ムールはシャブリの造り手の中では、ラブノーを除けば最新のスタイルの中見事な個性を持った卓越した生産者だ。シャブリのあるべき姿はこうあるべき、そんな見事なワインを造り出す。このシトリーはまるでソーヴィニョン・ブランのような爽やかさを持ったワインでシャルドネとしては実にタイとで繊細。シャルドネをここまでミネラリー名姿で表現できる生産者他には見当たらないでしょう。毎年造りもかなり安定していてドライでありながら風味抜群。これは良いですよ!
スペインワインはヨーロッパの中でも最も品質向上が遅れている国の一つ。最近話題になっているワインも多いのですがまだまだ向上中のワインが多いのです。このホーベン、以前はちょっと田舎くさい部分があったのですが、ここ数年凄くレベルアップ。この価格とは思えないほどに質的にも味わい的にも納得感の高い出来映えです。何しろ1300円を切っているのですから凄い!こんなワイン滅多にありません!
ムーラン・ド・ガサックが作るリーズナブル系のワイン。契約農家と共に力の入ったワインを造っていて最近では自然派の指向の元に葡萄の質の向上にも取り組んでいます。大きなビール工場のようなタンクで作っているのですが、これがまた見事なワイン。毎年安定しているだけではなく質感も作られた味わいではなく実に見事なのです。安っぽさなど微塵も飽く質の悪さなど全然感じない恐ろしいほど安くて美味しいワインなのです。ブレンドされているためにちょっと軽めの雰囲気ですが、そこがまた良いのです。
同じテラス・ド・ギレムが作るピノ・ノワールです。今年になって初めて日本に輸入されたワインですが、南仏で作るピノ?とはじめは疑心暗鬼でした。ところがどっこい!これが素晴らしい。ピノ・ノワールってブルゴーニュ以外でいいものって実はかなり少なく納得のいくものは滅多にありません。特に南仏のピノなんてほとんど聞いたことがない。それにも関わらずブルゴーニュの良質なブルゴーニュ・ルージュクラスに匹敵するのです。価格は半分以下。まさにピノ好きが普段飲むのに手放せなくなること間違い無しです。
昔お店でアメリカ人のお客様にオーパスワインをオーダーされ無かったのでワインリストを渡すと他の優れたアメリカワインを退けて選んだのがマックマニスだったのです。アメリカワインって意外とリーズナブル系に美味しいワインが少なく金額に比例して美味しくなっていくのが基本。そんな世界になってマックマニスだけは例外と言っても良いほど素人受けする旨みを持っているのです。最近のアメリカワインの様に上品系では無く結構こてっとしているのですが、アメリカンオークばりばりの下品さでは無くちゃんと美味しいのです。コスパの高さ抜群!
バローロの生産者が必ず作るドルチェットだが、探すと驚くほど美味しいワインに行き当たる。まさにその代表格がマルカリーニ。この生産者のワインで最も注目すべきなのがバローロよりもドルチェットなのだ。ボディーもしっかりとしていて納得感の高い味わいは実に素晴らしい!
毎年安定して美味しさを感じるのだが2013年もすでにかなり美味しい。以前に比べ質感の良さのレベルが上がってきていてより質感的な深みが出てきた。美味しいというレベルでは他にも完成度の高いリーズナブル系のワインは多いが、独特の高い質感を楽しみたいのならばこのワインと言った感じ。香りの質感の良さはレベルが違い、味わいの上品さは感動もの。恐ろしく納得度が高い。寝かせるのも悪くないがほとんどのヴィンテージでリリース直後から美味しい。作り手のセンスが抜群!
濃密なボディーとイタリアらしい軽い苦み、しつこくなくさらっとしているのに濃い感じで料理に合わせるにもまさに万能型と思わせる質感。毎年の安定度も抜群で迷ったときのロッソ・ピチェーノと合い言葉を作りたいほどのワインです。当然単体で飲んでも美味しいし料理と合わせてもも良い。
シュペートブルグンダー、ピノ・ノワールのドイツでの呼び方です。リンクリンは白を飲んだことがある方はおわかりだと思いますが、ドイツワインで最も優れたリーズナブル系ワインを造る生産者です。このシュペートブルグンダーはヴィンテージで若干さがありますが、堅いと思ったら寝かせてください。1〜2ヶ月で凄く変化します。2012年はとりあえず抜群の美味しさ。ちょっと吃驚するほどです。まさに良質なブルゴーニュ・ルージュに匹敵します。ドイツは温暖化の影響で今ピノが凄く良くなっているのです。ピノと言えばブルゴーニュですが、ヨーロッパ全般を見回してもブルゴーニュの次に良いのはドイツのピノです。
ジョゼッペ・クインタレッリの最盛期にワイン作りを担当していたラルコだけに通常のヴァルポリチェッラでも恐ろしく美味しい。これほどの味わいのヴァルポリチェッラを作れる生産者は彼しかいないだろう。誰も文句の付けようもないほど完成された世界。
このワインの旨さは普通ではありません。でも違和感なく口に飛び込んでくる味わい、単純に旨いと思ってしまう完成度の高さが凄いのです。濃厚なのにしつこさが無く納得感が抜群。熟成させても素晴らしく美味しくなるため、同じシリーズのバック・ヴィンテージもお薦めです。このワインがもっと軽やかになり複雑になった感じ。でも若いうちには若いなりの美味しさがありこれが良いのです。熱が入ると甘くなりがちなプリミティーヴォですが、このワインに限ってはそんな要素は全くなし。素晴らしい!
エルミタージュにおいて敵無しの素晴らしいワインを造りあげるジャン・ルイ・シャーヴ。彼の探究心とまじめな性格が造り出すワインはまさに素晴らしすぎるワインです。そしてこのネゴシアンで造るモン・クールはまさに彼の良心とも言える驚異的なワインなのです。これを飲めばエルミタージュが一体どんなワインなのかが想像できます。リリース直後から飲めることが多く、もし堅くても1〜ヶ月で良くなります。ねっとりとした質感なのに凄く柔らかく全ての要素が入っているような完璧な姿。まさに最強のリーズナブル系コート・デュ・ローヌです。
一時期一世を風靡したグラムノン。ローヌならグラムノンを知らない人はいないほど日本でヒットしました。インパクトのある素晴らし世界を見せてくれたグラムノンですが、今は息子の代。息子はマキシム・フランソワ・ローランというネゴシアンも作り自然派の素晴らしいワインを造り出しています。何が凄いかってその完成度の高さです。他の自然派の造り手とはレベルが違います。これぞお手本にすべきと思わせる姿に唖然とします。やはり先代から引き継がれた血ですかね。
ホセ・パラシオス、まさに今スペインの誇る三大巨頭の一人です。ビエルゾにおいてメンシアでここまでの素晴らしワインを造り出したのは彼が初めてでしょう。以前はちょっとだけ田舎くささと妙な堅さがありましたがここ数年はそれもなくなりまさに名実ともにといった感じ。ペタロスは彼の造るワインとしてはスタンダードクラスですが、濃く優しい質感のボディーの中に見事な酸が宿っており風味抜群!これほど美味しいメンシアは滅多にありません。メンシアは優しくて濃いローヌのイメージが近いと思いますが、是非一度お飲みになってください。
柔らかくふくよかでありながらしっかりと芯のある引き締まった味わい。これがラングドックとは思えないほど歴史と伝統を感じる完成度の高いワインだ。ラングドックでも標高の高いド田舎にあるドメーヌだが非常に洗練された酒質で特にここ2〜3年の安定性にも注目したい!
リーズナブル系のボルドーで最も押したいワインの一つです。特に2001年や2002年のようなバック・ヴィンテージのワインが素晴らしい。これほど見事な熟成感がありながら質の高さもともなうワインはそうなないでしょう。軽やかな雰囲気でもそこに見事な複雑さがあり熟成したボルドーのお手本のようなワインです。時期によっては軽やかな姿から濃度が出てくることもあります。これは一度試してみるべきです。
まさにやばいワインです。バッグ・イン・ボックスなんて安ワインの代名詞だと避けていませんか?まずは状態の良いバッグ・イン・ボックスを探すことから始めてください。状態さえ良ければ皆さんのイメージは大きく変わるはずです。でもそれだけではないのです。実はバッグ・イン・ボックスとは言っても通常はバッグ・イン・ボックスなど作らない秀逸な造り手が作るからより美味しいわけです。そしてバッグ・イン・ボックスの魅力はなんといってもワインをグラスに注いでも残りのワインに空気がほとんど入らない。だから酸化しにくいわけで最低でも2週間ゆっくりと変化していきます。だからワインを抜栓して飲みきらなければというプレッシャーを感じなくて良いのです。そしてカザーレのワインの素晴らしさ、変化するたびに深みを出していく姿はある意味瓶のワインでは体感できない世界もあるのです。秀逸なキャンティーの造り手が作るこのワイン。凄いの一言です。飲み過ぎ注意!
若手の造り手で今最も注目すべき存在のバシュレ・モノ。なんせ味わいのセンスが優れているところが第一だ。若手でこのようなセンスを感じさせる造り手は意外と少ない中今後注目していきたい造り手だ。お買い得!
クロ・デ・ムール私がこの数年注目している造り手です。質感も高く優しい濃度を持っていてとにかくセンスの良い味わい。ザムリエやシャーヴの様ないかにも完成度の高さを誇るような姿ではありません。そうでなくセンスの良さと優しさ、気張らない美味しさ、それがこの作り手の特徴でしょう。でも一流の造り手に対抗できる魅力があるのです。ワインってそういった所が面白いのです。